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伊藤 惠 根来漆 展

一乗山大伝法院根来寺(和歌山県岩出市)は、高野山の新義真言宗ゆかりの寺院です。根来漆は、中世よりこの根来寺で僧の器として制作されていた朱色の漆器です。
 下地は、堅牢(随所に布着せをしている)な漆下地で作られており、塗りは黒漆の上に朱漆を一度だけ塗っていて、その為使い込むと朱色がすり減り黒漆が表出します。
この様子が美しいとされ、丈夫で美しい根来塗は、往時の憧れの的でした。
 1585年豊臣秀吉の紀州攻めにより根来塗の生産は途絶えてしまいますが、江戸期になっても、幻の漆器として珍重されました。現在においても数寄者がこよなく愛する漆器です。
 1993年、和歌山県那賀郡岩出町(現、岩出市)が往時の根来漆の復興事業として、岩出町統伝承事業根来塗指導員養成講座を開講しました。
 1995年、伊藤惠はこの講座に入講。2002年より指導員に任命され、その後14年間岩出市で根来塗を指導してきました。
そして2016年より、指導員を経て根来塗師として作家活動を始めました。

 根来漆—伊藤惠展では、箸、コップ、皿、酒器など普段使いの生活漆器に加え、本来の伝統的な「折敷」、「豆子」、「瓶子」なども展示致します。根来漆は大変丈夫な漆器です。酢や酒も入れていただけますし、洗剤をつけてスポンジで洗うこともできます。

   -Overview-